・難聴
ひとことで「聞こえが悪い」といっても、中耳炎やめまいや顔面神経麻痺など原因は様々です。
「小さい音では聞こえにくい」ものと、「聞こえてはいるけれど、何を言っているのか聞き取れない」もの、その複合したものがあり、聴力検査を行います。
・耳鳴り;耳鳴(じめい)
「耳鳴り」の原因も一つではありません。鼓膜の損傷や慢性中耳炎、突発性難聴、聴神経腫瘍、メニエール病などでも耳鳴りを伴います。
・耳がつまった感じ;耳閉感(じへいかん)
耳垢栓塞(じこうせんそく)=その名の通り耳垢がつまった状態、滲出性(しんしゅつせい)中耳炎、外耳道炎、耳管狭窄症や耳管開放症などで起こります。
・ふらつき、めまい;眩暈(めまい)
もっとも多いめまいの原因は「良性発作性頭位めまい症」です。メニエール病、前庭神経炎、内耳炎もめまいを呈します。
突発性難聴や聴神経腫瘍でもめまいを生じることがあります。
起立性低血圧や脳梗塞など、耳鼻科以外が専門となる病気によりふらつき、めまいが出現することもあります。
・耳だれ;耳漏(じろう)
外耳道湿疹、急性中耳炎、慢性中耳炎により耳だれが出ます。鼓膜に穿孔(=穴が開くこと)がなければ、急性中耳炎であっても耳漏は伴いません。
・耳が痛い;耳痛(じつう)
外耳道炎、急性中耳炎、鼓膜損傷や外耳道異物などで耳痛が出現します。
・顔の動きがおかしい(水が口から洩れる、額にしわが寄らない、など);顔面神経麻痺
水を飲もうとして口角(口の端)から水がこぼれたり、しゃべりにくい、額にしわが寄らない、目がうまく閉じられない、といった顔の動きの異常は顔面神経麻痺によることがあります。
顔面神経麻痺を起こす原因としては、単純ヘルペスや帯状疱疹(たいじょうほうしん)ウイルスの再活性化(以前にかかったことのあるウイルスが再度活発になる状態)が主ですが、中耳炎や外傷、腫瘍などが原因のこともあります。